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ダイバーシティ経営企業大賞インタビュー 

徳島市では女性、若者、障害者、高齢者等の多様な人材をいかし、その能力を最大限発揮できる機会を積極的に提供するなど、ダイバーシティ経営を行っている中小企業等を「徳島市ダイバーシティ経営企業」として認定しています。令和 5 年度は 4 社を認定し、ダイバーシティ経営企業大賞には喜多機械産業株式会社が選ばれ、令和 5 年 11 月 16 日開催の「徳島市 SDGs 未来都市フォーラム」にて表彰を行いました。

一人一人が個性をいかし、輝ける場所に

ダイバーシティ経営企業大賞/女性活躍推進賞
喜多機械産業株式会社

建設機械・資材の複合専門商社として、先端技術の建設機械・資材、 環境保全のための施設・設備・土木工事工法の提供などを行う『喜多機械産業株式会社』。若者の採用・育成にも積極的で、厚生労働大臣が認定する「ユースエール」、子育てサポート企業として高い水準をクリアした証である「プラチナくるみん」、「健康経営優良法人ブライト500」3年連続認定など、時代に沿った働き方を柔軟に取り入れ、社員一人一人が輝けるよう、様々な取り組みを行っています。今回の受賞に際し、代表取締役社長 喜多真一さんと代表取締役専務の辻紀子さんにお話を伺いました。

代表取締役社長 喜多真一さん(左)と代表取締役専務の辻紀子さん(右)

「誰にでも、自分をいかせる場所がある」
引き継がれる初代社長の想い

----若者、高齢者、障害者など多様な人材を受け入れ、柔軟な働き方を実現されていますね。
喜多社長 1961年の設立当初から、「仕事に男や女や、関係ない。仕事ぶりをみよる」という初代社長の想いのもと、働き方を重んじる風土が育まれてきました。「それぞれの個性をいかせるポジションや仕事が必ずみんなにある」という想いが基盤にあり、幅広い人材が各自の特性や能力をいかして活躍しています。

----女性の活躍推進やキャリアアップにも力を入れていると伺いました。
辻さん 「女性だから~」という考え方には違和感があって、「活躍する女性社員の後押しになること」や「社員が活躍しやすいように何かをする」といったイメージで取り組んでいます。なので「管理職の何%は女性にする」というのではなく、男女関係なく仕事ができる人がその役職に就く、と。そんな中、自然と女性管理職が増えてきたというのが、私たちのスタイルです。
----とはいえ、出産、育児など女性ならではの問題もありますが。
辻さん そうですね。そこは環境作りに気を配っています。今年度は不妊治療に関する就業規則も制定したんですが、当人だけが苦しまないよう、相談には同年代の若い社員が対応するようにして、ちょっとでも話しやすい雰囲気を作っています。介護や通院なども含め、プライベートなことはなかなか話しにくいとは思うのですが、「会社としてできることをしよう」と一人一人に寄り添う気持ちや互いに思いやる気持ちを大事にしています。
----「自分を大切にしてもらえている」と感じることで、長く勤めることができますね。
辻さん 昨年退職されたんですが、50年勤めたMr.KITAといわれた人もいました。兄弟や親子二代にわたって働いてくれる人もいて、うちの良さをわかってくれているのだと嬉しく思います。

充実の社内研修制度ACADEMY
KTLA(KITAKIKAI  LOCAL  ACADEMY)も

---キャリアアップ、スキルアップを目指した自社の研修制度があるそうですね。
喜多社長 社内アカデミー『KTLA』ですね。社員が講師になり、知識や技術を継承するスタイルで、個性や潜在能力を引き出し、共に成長することを目的として、全て就業時間内に実施しています。

辻さん 校章もあるんですよ。森火事に一滴ずつ水を運ぶハチドリの物語『ハチドリのひとしずく』と、藍の織機修理から始まった会社の歴史をモチーフに藍の葉がデザインされています。
---かわいいですね! 
喜多社長 『KTLA』以外にも外部講師を招いた講座やエシカルコンシェルジュの育成講座などオンラインで受講できるものもあり、社員の要望によって資格取得などを支援しています。今、ちょうど会議室でアロマの講座を行っています。
---アロマですか?
辻さん はい。アロマ療法に着目した社長の提案ではじまったもので、「香りの効果が事故防止やオンオフの切り替えなど、生産性向上に役立つのでは?」と。興味のある人は誰でも参加できるし、アロマジェネリストの資格も取得もできます。

---楽しそうですね。
喜多社長 部門を超えたコミュニケーションの場としても役立っています。
辻さん 会社ってやっぱり人と人。こうした活動を通じて共通点が生まれ、いい人間関係ができていくと「あの人がやるんだった応援しよう」とか、先ほどの子育てや介護の話にも通じるんですが、お互いを思いやる気持ちが育まれていくのではないかと思います。
---昨今、時短や効率化が重視され、社内研修や社員同士の集まりを縮小したり、取りやめたりするところも多いと思います。
辻さん そうですね。こうした時間を確保するためにもシステムは最新のものを入れて、空いた時間で「自分にしかできない仕事をしよう」と言っています。私たちはお客様へ機械をつなげる仕事。その仕事の根底には人と人とのつながりがあると思っています。外部の人とのコミュニケーションの前に、まずは社内でのコミュニケーション。そう考えていろいろなことに取り組んできた結果、研修や支援制度などが増えていったという感じですね。

一人一人が幸せを追求できる
多様な生き方を認め合う風土に

喜多社長 とにかく社員のみんなには幸せな人生を送って欲しい。活き活きと仕事をすることが、お客様満足にもつながると思っています。
そのために会社を活用するくらいに考えてほしいと社員にはよく言っています。ここ数年は社会人サッカーをしながら、バスケをしながら・・・という社員も増えています。仕事だけに限らず、目標のためにがんばる人を応援する風土を醸成していきたいと思っています。
---みなさんのようなダイバーシティ経営を目指したいと思う企業は、まず何から始めたらいいでしょうか?
喜多社長 規則や規約を作ることではなく、一人一人と向き合い、何事も否定から入らず、個性を認め尊重し合い、信頼関係を築き、思った事を発言できる…そんな環境づくりが大事だと思います。
---多様な生き方を認めあうことが大事、と。
辻さん うちはTシャツでもポロシャツでもOK。もちろんお客様に失礼のないよう、TPOは大事にしていますが、働きやすい服装を自由に選べます。言われた通りにするのではなく、自ら考える癖をつけるためにもあえて選べるようにしています。会社帰りに、「仕事着のまま買い物に行ける」と喜んでいる人も多いです。こんな風に自主的にアイデアを出して、実践する姿は頼もしく、結果として生産性が上がり、会社としての好循環が生まれています。
---意見を言いやすい雰囲気、円滑なコミュニケーションが鍵ですね。
辻さん そのためにも情報共有も大切にしていて、社内の連絡用にはLINE WORKS(企業向けのクラウド型ビジネスチャットツール)を使っています。社長はよく動画で発信しています。

---自撮りですね!
喜多社長 以前は社内報など紙ベースで情報共有していましたが、即時性ではこちらが勝りますし、LINEで文章を送るより、動画の方が伝わりやすいので。
辻さん 会社方針も動画で配信していて、社員は事前に動画を見ておいて、会議中にスマホでタイムリーに匿名で質問が出来るアプリも導入しています。
---いいですね。
辻さん 業務関連の話だけでなく、社内イベントの告知や新人紹介なども自分たちで動画を作ってアップしたり、みんなが面白がりながら、楽しみながらやっています。SNSの得意な社員がホームページやインスタに社内の様子をアップしているので、ぜひ見てみてください。

喜多機械産業株式会社
徳島市庄町三丁目16番地
TEL:088-631-9266 

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